飛騨は、1300年前の奈良時代より建物の伝統を受け継ぐ大工の棟梁の町
として知られています。
その昔、飛騨は非常に貧しい地域で、毎年税の代わりに匠(たくみ)を
大和朝廷へ送っていたそうです。
毎年選ばれて都へ出た匠たちは、100~150人を数え、奈良の都の宮殿や
寺の建築に従事してその腕前をふるいました。
奈良時代に建てられた東大寺や薬師寺、法隆寺など有名な寺院の一部も
飛騨の大工によるものだそうです。
このような匠制度が命じられたのは飛騨が全国で唯一。
優れた技能を持つ棟梁や大工は、「飛騨の匠」と呼ばれ多くの人に
知られるようになりました。
飛騨の匠は、釘を使用せずに建物を作る接ぎ手と呼ばれる技法でも知られています。
接ぎ手と呼ばれる技法で建てられた古民家は、家をばらばらに解体し、
別の場所に移動してまた復元することも出来ます。
調べれば調べるほど、古民家の魅力に引きこまれ、世界に誇れる飛騨の匠が建てた
歴史ある住文化を一つでも多く残していきたいと感じます。